TAF2010シンポ、無事終了いたしました。

3月25日に東京国際アニメフェアにて開催されたコンテンツ文化史学会主催シンポジウム「変容するコンテンツ文化とクリエイター -進化するアニメ、ゲーム、ノベルの可能性-」は無事終了いたしました。当日、足をお運びいただきました方、何よりご登壇いただきました飯田和敏さん、本田透さん、今井哲也さんにこの場を借りて御礼申し上げます。

当日の様子は下記のtogetterにまとめられております。
http://togetter.com/li/11027

時間が足りずに消化不良だった部分もありますので、ぜひどこかで続きを行いたいですね!というわけでご登壇者の作品を並べてみますが、飯田さんのディシプリンはWiiウェア配信なのでamazonにはありません・・・。

小説 げんしけん 拝入蘭人の野望~Return of the OTAKU~ (KCノベルス)

巨人のドシン

ライトノベルの楽しい書き方 (GA文庫)

ハックス!(1) (アフタヌーンKC)

<追記>

日刊サイゾー様に取り上げていただきました。ありがとうございます。

http://www.cyzo.com/2010/03/post_4179.html

東京国際アニメフェア2010

東京国際アニメフェア2010にて開催される「変容するコンテンツ文化とクリエイター -進化するアニメ、ゲーム、ノベルの可能性-」および「CoFestaシンポジウム~海外を舞台にアニメをつくるという視点~」の2つのシンポジウムに本学会委員が登壇いたします。ぜひご覧ください。

東京国際アニメフェア2010公式サイト:http://www.tokyoanime.jp/ja/

変容するコンテンツ文化とクリエイター -進化するアニメ、ゲーム、ノベルの可能性-

公式URL:http://www.tokyoanime.jp/event/view_symposium.php?id=10&time_id=1

日時:03月25日(木) 10:30 – 12:00
会場:東京ビッグサイト(東京国際展示場)607・608会議室(シンポジウム)
主催:コンテンツ文化史学会

内容

「コンテンツ文化史学会」は、多様なコンテンツを「文化史」という枠組みを用いて包括的に研究していこうという趣旨のもと、2009年に設立された全く新しい学会です。本シンポジウムでは、2000年代に入り、メディアの革新的な進化によってコンテンツ制作を取り巻く環境が急速な変化を強いられている現状において、それらを巧みに使いこなす先鋭的なコンテンツクリエイターをお招きし、自らを取り巻く制作環境の変遷や創作活動の源泉をお聞きした上で、今後のコンテンツ文化発展の可能性や方向性について議論します。

出演予定者

吉田正高 (コンテンツ文化史学会会長。東北芸術工科大学准教授)
玉井建也 (コンテンツ文化史学会編集委員。東京大学特任研究員)
飯田和敏 (ゲーム作家。『巨人のドシン』、『ディシプリン *帝国の誕生』など)
今井哲也 (漫画家。「ハックス」[『月刊アフタヌーン』連載中]など)
本田 透 (作家、評論家。『電波男』、『ライトノベルの楽しい書き方』、『アーサー帝戦記』など)

CoFestaシンポジウム~海外を舞台にアニメをつくるという視点~

公式URL:http://www.tokyoanime.jp/event/view_symposium.php?id=11&time_id=4

日時:03月26日(金)16:30 – 18:00
会場:東京ビッグサイト(東京国際展示場)605・606会議室(シンポジウム)
主催:JAPAN国際コンテンツフェスティバル/経済産業省

内容

「海外を舞台にしたアニメ制作プロダクションの事例」をテーマに取り上げ、人気アニメ『ARIAシリーズ』、『うみものがたり~あなたがいてくれたコト~』の佐藤順一監督をゲストに招き、企画開発からロケーション・ハンティングの制作プロセスを映像資料などを交えてシンポジウムを開催します。世界で最も美しい観光都市ベネチアを舞台に、監督自ら現地へ出向き、入念なロケハンを行った理由やその場所にしかない風俗や文化を取り入れて、世界観を構築する演出術などについて語ってもらいます。国内外問わず、アニメならではの美術背景に隠されたアニメコンテンツの魅力を文化資源の観点からも紐解いていきます。

出演予定者

佐藤順一(アニメーション映画監督)
吉田正高(東北芸術工科大学メディアコンテンツ・デザイン学科 准教授)

モデレーター:
岡本美津子(東京藝術大学大学院映像研究科 アニメーション専攻 教授)

コミケットスペシャル5:ラウンドテーブル2010/コミケットの未来・同人ソフトの未来

表題のシンポジウムが開催されます。本学会委員も登壇いたしますので、お時間ある方は足をお運びください。

公式URL:http://cmksp.jp/mito/symposium3/

5年前のコミケットスペシャルでも行われたラウンドテーブル。その5年前では、コミケの未来はまだ明るくも、著作物をめぐる環境は厳しくなりそうという結論でした。その通り、今年の1月からは厳しくなってきましたが、21世紀の創作物の未来を考えれば、適切な課金手段も前提に、必要な対応の一歩に思われます。

さて、今回も皆さんとコミケットの未来を語りつつ、デジタルガジェットジャンル(初音ミク等)をも見据えた、同人ソフトの未来を語りたいと思います。もちろんラウンドテーブル部分もありますから、いつものコミケットのセミナーやシンポジウムではなく、参加される方も発言ができますし、むしろ積極的に発言して下さいね。

●日時・場所
・日時:2010年3月21日 13:30-16:45
・場所:水戸芸術館 会議室

●出席者一覧(順不同・敬称略)
・コンテンツ文化史学会代表 吉田正高(東北芸術工科大学)
http://www.kyoshin.net/aide/c73/index.html
・IGDA Japan Chapter(IGDA日本)代表 新 清士(ゲームジャーナリスト)
http://it.nikkei.co.jp/digital/column/gamescramble.aspx

http://www.gamebusiness.jp/tag.php?tag=%BF%CD%A4%C8%A5%A4%A5%F3%A5%BF%A5%E9%A5%AF%A5%C6%A5%A3%A5%D6%A4%CE%B4%D6
・同事務局長/同インディーズ部会世話人 七邊信重(東京工業大学)
・同インディーズ部会世話人 小山友介(芝浦工業大学)
・IGDA Japan Chapter(IGDA日本)副代表 高橋勝輝(IGDA)
・司会 / Amusement Network 代表 きゆき(Amusement Network)
(他にもパネラーを予定しています)

論文を読むその7:消費される「歴史」

ご無沙汰すぎて申し訳ありません。と言いますか、新年1回目の運営委員会で「もっとブログを更新しましょう」という話も出ましたよね。それに対して私や会長は「がんばる」とか前向きな発言をしていましたよね。しかも「週に1回は更新しましょう」とか言ったのはどの口ですか。

というわけで1週間どころか1ヶ月に1回の更新になりそうですが、ブログはともかく学会のほうは滞りなく動いております。会誌3号および第3回例会に向けて、既に諸々の作業に入っておりますので、皆様ご期待ください。

久々のブログがこれだけだと物悲しいので、最近読んだ論文の話でも。

  • 高岡文章「近代と/へのノスタルジー 近代化遺産と昭和ブーム」(『福岡女学院大学紀要 人文学部編』17号、2007年)[http://ci.nii.ac.jp/naid/110006606303]

PDFで公開されているので読めます。近代化という中で成田龍一さんなどが研究されている「故郷」の話などと絡めつつ、「近代化遺産」や「昭和」といったものに「ノスタルジー」が付与されるというのが大まかな内容なわけですが、一番興味深かったのが、最後のほうに書かれている次の一文です。

「現代社会において、もはや「歴史」は商品である」

これは多分、誰もが感じつつも言語化はされていなかったことかと思います。至言ですね。さらに個人的な感想を述べると、ノスタルジーが付与される「歴史」と付与されないで消費される「歴史」の2つに分けられるような気がします。前者が「三丁目の夕日」ならば、後者は「戦国BASARA」でしょうか。

しかし、このノスタルジーというか遡及可能な意識というものを別角度から追った論文が高岡弘幸「幽霊の変容・都市の変貌–民俗学的近・現代研究に向けての試論」(『国立歴史民俗博物館研究報告』132号、2006年)ですね。「幽霊」という切り口で、認識の変容を追うという・・・。高知でのフィールドワークによる成果で、非常に興味深い論文です。

とここまで書いてきて、日本史側は消費される「歴史」というものをどう捉えているのかを考えたかったのですが・・・どなたか論文を書かれていますか?私が知らないだけということもありえますが・・・。コンテンツ文化史でやれと・・・?

自由投稿募集のお知らせ

本学会も今年で設立2年目となります。会員数もおかげさまで順調に増え、会誌『コンテンツ文化史研究』への投稿を希望する声も多く聞かれるようになりました。従来より自由投稿は期日を設けずに募集してまいりましたが、このたび投稿期日の目安を下記のように定めます。

  • 3号(4月末発行予定):投稿期日1月末
  • 4号(10月末発行予定):投稿期日5月末

なお、投稿規程・執筆要綱を順守の上、ご投稿いただきますようお願いいたします。

IGDA日本 第5回研究会「ノベルゲーム制作実践テクニック -素材制作の技術と制作管理・宣伝のノウハウー」のお知らせ

IGDA日本さんから下記の情報をいただきましたので掲載いたします。ぜひともご参加ください。

—-

IGDA日本 第5回研究会「ノベルゲーム制作実践テクニック-素材制作の技術と制作管理・宣伝のノウハウー」
http://www.igda.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=226

IGDA日本(国際ゲーム開発者協会日本) 同人・インディーゲーム部会(SIG-Indie)は第5回研究会を2010年1月23日(土)に開催いたします。

同人・フリーゲームの中でも、ノベルゲームは人気ジャンルの一つです。しかしながら、人材の集め方、素材の作り方、広報・宣伝などに、多くの制作者は困難を感じており、試行錯誤をくり返しながら制作を試みているのが現状です。

第3回研究会では、ノベルゲームのシナリオと演出、ゲームメイキングに関する議論が行われました。今回の研究会では、シナリオ・スクリプトに加え、CGの実践的な制作技術と、制作管理・宣伝のノウハウについて、独創的な作品を制作されてきた方々にご講演いただきます。

数多くの方の参加をお待ちしております。

■日時 :2010年1月23日(土) 13:00-18:00 (受付時間12:30-)
■場所 UDXマルチスペース(東京フードシアター5+1) http://www.foodtheater.jp/
アクセス http://www.foodtheater.jp/access.html
■主催 :国際ゲーム開発者協会日本(IGDA日本) http://www.igda.jp/
■共催 :UDXオープンカレッジ http://www.icic.jp/workshop/
■後援:NTT都市開発株式会社/鹿島建設株式会社/ダイビル株式会社/株式会社クロスフィールドマネジメント/株式会社新産業文化創出研究所
■定員 :120名 (ゲームに関心のある方であれば、どなたでも参加できます)
■参加費:
研究会のみ 1,500円(入場券チケットを購入して下さい)
研究会および懇親会の両方に参加 5,000円(全席自由チケットを購入して下さい)
懇親会のみ 3,500円

※チケットの販売は、「e+」というチケット販売代理システムを利用して行います(当日のチケット販売はありません)。詳しくは、下記のページをご覧下さい。
http://www.igda.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=226

◎プログラム

第1部  (司会:小山友介[芝浦工業大学])

13:00 – 13:30
板倉陽一郎 (弁護士・ひかり総合法律事務所)
「同人ゲーム開発者が直面する法律問題」
http://www.hikari-law.com/J/attorney/itakura.php

13:30 – 14:00
早狩武志 (LIFE・SYSTEM)
「萌と鬱 ~PCゲームライターの一例~」
http://www.tt.rim.or.jp/~hayakari/

<休憩>

第2部  (司会:調整中)

14:10 – 14:40
葉山こよーて、ぬい (れいんどっぐ)
「ノベルゲームを長期間作るためのコツ(モチベーションの保ち方など)」
http://rain-dog.net/

14:40 – 15:10
ポチくん (トラウムブルグ7番地)
「フリーゲームの特異性と可能性」
http://www.mephe.com/traum_burg/

15:10 – 15:40
神江豊、GARUDO (インディーズゲームディベロッパーO-GAMES)
「世界征服を狙うO-GAMESの野望」
http://o-games.info/

<休憩>

15:50 – 16:20
飯島多紀哉 (七転び八転がり)
「効率よく短期間でテキストアドベンチャーを作成する方法」
http://takiya.jp/78/

16:20 – 16:50
Club (Team Eye Mask)
「短編ノベル制作のテクニック~ライティングからコミュニケーションまで~」
http://www.team-eye-mask.com/

Mikage (IES-Net.com)
「Artemis Engineで作るiPhone用ゲーム」
http://www.ies-net.com/

<休憩>

第3部  (司会:七邊信重[東京工業大学])

17:00 – 18:00
ディスカッション
早狩武志 (LIFE・SYSTEM)
葉山こよーて (れいんどっぐ)
ぬい  (れいんどっぐ)
ポチくん (トラウムブルグ7番地)
神江豊 (インディーズゲームディベロッパーO-GAMES)
飯島多紀哉 (七転び八転がり)
Club (Team Eye Mask)
Mikage (IES-Net.com)

18:30 – 20:30
懇親会 - UDXマルチスペース(東京フードシアター5+1) セミナーと同じ会場です

あけましておめでとうございます&コミケットお疲れさまでした。

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皆様。

あけましておめでとうございます。本年も本会の活動をよろしくお願いいたします。

さて、昨年の12月31日には2回目となるコミケットへの参加をしてきました。今回は前回の反省を踏まえ、創刊号・2号ともに30冊前後を持っていき、結果として創刊号が28冊、2号が23冊も売れました。また、第一回例会発表でお世話になりました土居浩さんからは埼玉が誇る(と私の友人はいつも力説する)十万石饅頭を差し入れでいただきました。糖分補給どころか玉井の昼ごはんになりました。賛助会員のサイフォンさんからは自社のキャラクターが印刷された少し早い年賀状をいただきました。

その他、足をお運びいただきました方々には御礼申し上げます。「え、学会ですか?」と結構聞かれましたが、「学会です。がんばっています」と元気に返答させていただきました。サークル参加ですが、リアルに学会です。歴史学系の歴史学研究会や日本史研究会などの書籍展示を見ていると、あれはコミケットの縮小版のようなものではないですか。なら普段からそのような即売会活動をしている我々がコミケットに出てはいけない理由はありません。あとコンテンツを考えると表明しているのに、出ないというのも考え物でしょう。

今回は売り子は私と会計担当、そして吉田会長の3名でしたが、カイチョーが自分自身のことを「ハラグーロみたいだな」と自虐的につぶやいていたのが印象的です。さらにいうとお隣の駒澤大学の山口浩先生のところが完売していたのは凄かったです。

そんな感じですが、本学会も2年目を迎えます。これはひとえに会員やそのほか例会・大会にご参加いただいた皆様のお力によるものです。今後も何年も続いていける学会になるよう委員の皆でがんばっていく所存ですので、ご支援のほどよろしくお願いいたします。

コミックマーケット77参加のお知らせ

下記の日程でコミックマーケット77に参加いたします。お近くを通りかかった際にはお立ち寄りください。

【日  時】 2009年12月31日(木)
【場  所】 東京有明ビッグサイト
【サークル名】 コンテンツ文化史学会
【配  置】 西る-44b
【頒 布 物】 『コンテンツ文化史研究』創刊号・2号
【価  格】 各2000円
【搬 入 数】 各20~30部ほど

会費納入のお願い

先日行われました総会から、本学会の年度としましては2010年度となります。つきましては会員の皆様にはお手数ですが、会費納入をお願いいたします。下記の銀行口座に、会員登録されたお名前での会費の振込みをお願いいたします。

口座名:コンテンツ文化史学会
みずほ銀行本郷支店(店番号075)
口座番号:2742731

なお会誌ですが、2009年度発行は1号と2号になります。2009年度の会費をお振込みでない方には申し訳ありませんが、1号・2号をお送りしておりません。早急にお振込みいただくようお願い申し上げます。

例会・大会の開催、会誌の刊行など、学会の運営は、皆様からの会費に頼っております。何卒、よろしくお願い申し上げます。